技法について

当オフィスで用いる主な技法について
当オフィスで用いる、言葉だけで行うもの以外の主な技法をご紹介します。適宜追加していきたいと思います。

EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)

トラウマや強いストレスに関わる症状に対して高い効果があり、特にPTSD(心的外傷後ストレス障害)に対しては、世界保健機関(WHO)をはじめとした多くの機関で、その効果が認められています。

どんなことをするのですか?

EMDRでは「心身の問題の多くは、トラウマ的な辛い『過去の』体験の記憶が処理しきれず、未消化になり『今』に影響を与え続けていることからきている」とされています。リズミカルな左右交互の刺激でその記憶を消化(処理)し「過去を過去にする」ことによって、その時の感情、考え、身体感覚から距離が取れ、心理的な苦痛が和らぎます。
-どのような効果があるの?
 感じ方は人それぞれですが、実際に受けられた方は、
「つらいことが思い浮かぶことが少なくなった」「思い出しても気にならない」「ニュースでを聞いても、後で気にならなかったことに気が付いた」「自分が悪いとは思わなくなった」等の変化に気が付かれています。
言葉で細かく話さなくても良いため、ご相談者様には比較的負担が少ないです。

-他のつらさ、困りごとには使えませんか?

近年では、うつや不安、パニック症、強迫症(強迫性障害)、慢性的な痛みなど、PTSD以外の心身の不調あるいは、スポーツなどのパフォーマンスアップにも役立つと言われています。解離、依存のしやすさへの対応など、応用的なテクニックも開発されています。

-自分でできるの?誰でもできる?

※実施にはEMDR学会主催のトレーニングを受けることが必要です。
メディアにも取り上げられており、『目を左右に動かすこと』に注目されていますが、実施には手順があります。お一人お一人の状態によって必要な準備が異なります。

Body Connect Therapy(ボディ・コネクト・セラピー)

トラウマ処理の技法です。
 東京未来大学藤本昌樹教授によって開発された日本発の心理療法です。愛着理論、ポリヴェーガル理論を下敷きにし、海外のエネルギー心理学(タッピング)や東洋医学の科学的な研究、眼球運動、ボディワークを活用しており、統合的心理療法となっています。
(HPより抜粋(一部改))
いかにトラウマを処理するかだけではなく、いかに安全性配慮されており、大変使いやすく、効果も高い療法です。

ブレインスポッティング(BSP)

トラウマ処理の技法です。
脳と身体に根差した新しい心理療法です。EMDRのエキスパートであったデイビットグランド博士によってEMDR、精神分析、ソマティックエクスペリエンシング等の影響を受けて2003年に米国で開発されました。
(HPより)
これも効果が高く素晴らしい療法ですが、いかに安全性を確保しながら実施するかが大切に思います。



※トラウマ処理について
 EMDR、ボディコネクトセラピー(BCT)、ブレインスポッティング(BSP)を軸にして、その時の様子を伺いながら、他の技法も組み合わせて実施します。トラウマを扱う場合、その記憶や感情などに強く触れすぎても、触れなさ過ぎても有効な処理が起こりにくいため、調整が必要となります。

臨床催眠

 臨床催眠とは?

テレビや動画の催眠(ショー催眠)が良く知られていますが、元々は医学 の領域で発展しています。欧米では心理士、医師が正式な訓練の一環として学びます。当オフィスでは支持的で安らぐ臨床催眠をおこないます。

眠ってしまいますか?何かしますか?

臨床催眠は眠ることではありません。意識はあり、周囲のことにも気づき ます。意にそわない時は自身で止めることもできます。

催眠状態とはどんな状態ですか?

カウンセラーとの信頼関係による安心感、言葉がけに耳を傾けることで、 内側にある自身の回復力を用いやすくなる状態と言えます。多くはとてもリ ラックスした状態になります。

そこでどんなことをしますか?

リラックスすることで安心して自身の内側を見つめることができ、安心感、強み、乗り越えてきた体験などとのつながりを強めていきます。
  さらに必要に応じて、気が付いていなかった感情、記憶、言えなかった言 葉に気が付いたり、イメージが浮かんできたりします。そこで、その方に必 要な癒し、ありたいと願う方向に向かうために援助します。

 比較的効果が早いと言われていますが、カウンセラーの倫理観、知識、技術が求められます。
  

自我状態療法

たとえば「楽しんではいけない」「カウンセリングを受けてどうなるんだ?」「食べたくなる気持ち」「子どもの頃のつらい記憶」など――こうした気持ちや考え、記憶を、私たちの“内なる部分(パーツ)”としてとらえます。そして、それらの間にある葛藤を解きほぐしたり、つらさを軽くしていくのが自我状態療法です。
また、「勇気」や「自由な気持ち」など、ポジティブなパーツを活性化することもあります。
自我状態療法はもともと精神分析や臨床催眠から発展した技法で、近年ではトラウマケアの分野でも注目されています。こうした特性から、トラウマだけでなく、日常のさまざまな困りごとや感情の整理にも役立つ心理療法です。


 

ホログラフィートーク

嶺輝子氏によって開発された日本発の心理療法です。
 現在あるつらさや困りごとが、どのようなきっかけで生まれ、当時の自分が本当は何を求めていたのかを優しく探り、癒していくのをセラピストがサポートする療法です。

TFT(Thought Field Therapy)®

鍼灸でもちいるいわゆるツボをタッピングすることで心理的問題を改善させていく心理療法で「思考場療法®」「TFT療法®」と呼ばれるます。災害現場では「つぼトントン」という名称で手順をまとめています(TFT協会HP抜粋(一部改変)
こころとからだに働きかけることができる、本当に不思議な療法です。副作用なく使えるのがメリットです。セルフケアとしても重宝します。